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第92話

〈ライト 吹雪 相談に乗って〉 ルイトからグループラインがあって、 大学終わった後、家に集まった 「……俺……先生と……別れるかも…………」 ルイトが泣きそうな顔で呟いた 「なんで、そんな事になってんだよ」 「先生に……嫌いって言っちゃった…………」 ルイトの目にじわっと涙がたまる 「ルイト………」 心配そうな吹雪 見てるだけで胸がチリチリ…… 「うっ、う……ど……うしよう………… せ、先生…… ごめん、って…………一言言ってから、 帰っちゃって、ひっく…… その後、連絡……ない」 「あの馬鹿」 吹雪がスマホを取り出した 「吹雪!……だめ!やめて………… 今っ……は、先生と……話すのが怖い……」 「ルイト」 ルイトはボロボロと泣いていた 吹雪がポンポンとルイトの頭を撫でる その瞬間、激しい怒りを感じる 自分にもこんな強い感情があったのかと、 驚くくらい………… ルイトが泣いて落ち込んで、 吹雪は慰めてるだけ それだけなのに湧き上がる感情が、 抑えられない …………なんで、吹雪の前で泣くんだよ …………どうしてルイトの頭を撫でるんだ 口を開いたら、 酷い言葉が出てしまいそうで、 ぐっと堪えた RRRR………… ルイトのスマホ…… 「せ、先生だ…………」 「ちゃんと話せよ」 「だ、だって……!別れ…話だったら……?」 ルイトが出れずにいると家の電話が鳴った 俺が出ると予想通り、先生だった 『ルイト!?』 「あ、いえ……ライトです……」 『ライト!ルイトは、家にいるか!?』 「はい」 『頼む!今から迎えに行くから、 ルイトを引き留めておいてくれないか!?』 「……分かりました」 こんなに焦ってる口調の先生、初めて……… ルイトは真っ青になってる 「ライト!今の先生!?なんて…………」 「…………」 「答えろよ!……ここに……来るの……!?」 答えずにいると、ルイトはコートを羽織った

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