102 / 230

第103話

ゆらゆら揺れてる………… ハッと気付いたら、吹雪におんぶされてた 「吹雪」 「起きたのか。ライト」 「えっと……」 「しばらく寝かせてたんだけど、 夕方になって冷えてきたから」 「そ、そう……ありがとう。 でも、恥ずかしいから、降ろして」 降ろしてもらったけど、体がフラフラする 吹雪は俺をじっと見てきた 「……ライト。俺、お前との事、 隠したりしたくないんだけど」 「え…………?だ、誰に? 先生やルイト?拓海?」 「嵐と拓海はもちろんだけど、 サークルとか、クラスとか、大学関係」 「な、なんで…………男同士なんだ。 何を言われるか…………」 「お前以外にどう思われたっていいよ。 コソコソしたくないし…… それにライト、モテるから牽制しときたい。 でも、お前が嫌なら、やめる…………」 自分の顔が真っ赤になるのが分かる …………嘘みたい 吹雪、本当に俺のことが好きなんだ 「後ろ指さされて誰もいなくなるかも」 「お前と二人きりなら、それもいい」 だ、だから! いちいち、そう言う事、言うな! ちゅ…… 唇がそっと重なる 「ちょ……!ここ、外!」 「ごめん。 ライトがあまりに可愛い顔してるから」 な……何これ 無理!無理…………!! 吹雪、そういうキャラじゃないだろ! こんなに甘いの耐えられない 「ねぇ、言ってもいい?ライト」 髪をすっと撫でられる 止めるべきかもしれない でも、吹雪の気持ちが嬉しくて…… 向けられた笑顔にドキドキして………… 「……うん」 そう頷いてしまったんだ

ともだちにシェアしよう!