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間接照明の控え目な明かりに浸されたリビング。 絶え間なく紡がれる熱もつ吐息。 オフホワイトのソファで上下に重なり合った隹と式。 ブレザーを羽織ったままの式だが、ストライプシャツは大胆に肌蹴て瑞々しい肌を外気に零している。 ベルトとホックは外されて緩められた制服ズボン。 その内側に深々と潜り込んだ隹の利き手。 「ッ……ンッ……ン、ンッ……」 隹にキスされながら服の内側でペニスを愛撫されて、式は、血肉を侵食する火照りにどうにかなってしまいそうだった。 欲深な発情。 隹の触れるところ全てが性感帯と化していく。 緩々と動き合う唇の狭間に見え隠れする舌先は片時も離れることなく。 心臓が荒々しく脈打っているのを体中で感じながら呼吸を共有する。 自慰すら経験の少ない、性欲に対して控え目であったはずの式の本能を隹は簡単に暴き立てた。 満遍なく温む口内を鋭く尖らせた舌先で掻き回し、微痙攣する瞼を薄目がちに見つめ、初心なペニスをゆっくりとしごき立てる。 あっという間に発熱しきった式の感触を広げた五指で改めて確かめてみた。 尋常じゃないくらい溢れ出した先走りの蜜の温度も。 下肢に茂る叢のざらつきも。 「お前、いつもこうなるのか」 隹の手と唇が離れても、まだ執拗に愛撫されているような錯覚に犯されて式は震え続けた。 そんな彼に隹の興奮は増すばかりだ。 「見ろよ、式」 悩ましげにため息一つ、そうして緩々と瞼を持ち上げれば、密やかに笑んでいた隹とまず目が合った。 次に、自身の蜜液に塗れた彼の指が視界に入った。 ねっとり滴るその量に切れ長な双眸は驚きと恥ずかしさで揺らいだ。 「いつもこんなに濡れるのか」 「ッ」 「溢れるみたいに次から次に出てくる」 「わ……わからない、こんな……こんなこと、初めてだから……」 「初めてだから濡れるのか?」 「あ」 隹は式の下の制服を下着もろともずり下ろした。 服の内側で高められたペニスが虚空で頭を擡げ、式は、咄嗟に隠そうとする。 「じゃあ俺じゃなくても、別の人間でも。こんなに濡れたのか、お前」 式よりも隹の方が早かった。 虚空に屹立した、熱く濡れたペニスを、強めに握り締める。 「どうなんだよ、式」 親指で先端の割れ目をじっくり虐げられた。 まだ追い着いていない心と反対に体は素直に反応し、また、濡れる。 鋭い双眸に危うげな眼光を翳している隹に式は指先から壊れていく。 「……隹じゃ、なきゃ」 「俺じゃなきゃ?」 「隹だから、俺、は」 「他の奴にはこうならないか? 阿羅々木でも?」 胸の片隅に突き刺さっていたトゲが無性に苛立たしくなり、隹は嫉妬を露にした。 ペニスに纏わりついて離れない五指に激しく上下に摩擦されて、式は肢体をヒクつかせ、もどかしげに胸を反らした。 それでも二人分の唾液で艶めく唇を懸命に動かして伝える。 「隹が……いい……」 健気な唇は傲慢な唇に再び食まれた。 喉の奥まで口づけられて、窒息しそうな息苦しさの中、式は……たっぷり達した。 濃く、多く、長く。 発情に従ってしどけなく放埓に精を弾いた。

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