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「あ……っ」 隹川との狭間で当に反応していたペニスを握り込まれ、式部は一段と甲高い声を放った。 緩急をつけて擦り上げられる。 特に先走りに塗れた先端を集中して愛撫された。 「ぁっ、っ……待っ、て……隹川……っ」 「こんな風にされたら」 隹川は満遍なく潤む切れ長な双眸に問いかける。 「もう、すぐに、射精()きそうか?」 ナカとペニスを同時にたっぷりヤラシク擦られて、式部は、涙ながらに素直に答えた。 「……うん……射精()っちゃう……」 普段は何かと強がって理路整然としている式部が。 腕にしがみつき、弱々しげに爪を立てて縋りついてくるものだから、隹川の腹底は鉛じみた熱を湛えた。 「本当にドラッグみたいだな、お前」 今回、式部は言い返すことができなかった。 仮膣内でさらに膨れ上がったペニスに奥をじっくり小突かれて、扱き立てられて、甘美な悲鳴を上げる他なかった。 「すいかわ……ッ……もぉ、だめ……ッ、ッ……!」 年上の恋人の名を呼んで導かれるがまま速やかに達した。 空中であからさまに硬直した爪先。 互いの腹部に白濁が点々と散った。 「はぁ……っ」 ほんの束の間、呼吸を塞き止めた後、扇情的に濡れそぼった唇は熱い息をどっと吐き出した。 仮膣が悶々と収縮し、律動を中断して道連れをやり過ごしていた隹川は、細めた眼で式部の絶頂を見届ける。 密やかに深呼吸し、濃厚な雫に染まっていない方の手で赤らむ頬を撫でた。 「っ……はぁっ……っ……は……」 まだ息が荒い式部は心許ない眼差しを紡いだ。 「まだ寝るなよ、式部」 優しい声。 頬を包み込む大きな掌。 「まだイブの真っ只中だぞ。それともサンタからのプレゼントが待ち遠しくて早寝したいのか」 低めの笑い声に鼓膜を撫でられる。 このまま果ててしまいたい。 そう思えるくらい、夢のような居心地に酔い痴れて、式部は隹川の手に頬擦りした。 「……式部」 唇に一番近かった親指に、そっとキスを。 巣の中のヒナみたいに無邪気に啄んだ。 「……隹川、やっぱり毒がある……」 蜜みたいに甘くて危うい毒が。

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