91 / 95
11-14
洗面台カウンターに深く座らされて鏡に背中を預けた式部。
「ッ……そんな……そこばっかり……しないで……」
すらりとした両足の間に図太く割り込んだ隹川は胸の突端に構いっぱなしだった。
見るからに膨れ上がった薄紅色の突起。
器用に丹念に纏わりつく舌尖。
唾液で隈なく滑 らせて舐め嬲 る。
「ぁ……っ……ぃ、や……っ……」
もう一つの突起は指と指で挟み込んで捏ね繰り回し、小刻みに扱かせた。
「ん、んン、ぅ……ッ」
バスローブが脱げかけて片方の肩が露出している式部は、もどかしげに仰け反り、鏡に後頭部を擦らせた。
隹川は胸元に顔を埋めたまま上目遣いに頭上へ視線を注ぐ。
「お前の貧乳、ちょっとは育ったみたいだな」
「……まだ、そんなこと言ってるのか……僕の胸は一ミリだって育たない……」
「いいや、一ミリくらいは育ってる」
そう言って大胆にかぶりついてきた欲深な唇。
「や……ッ……!」
もう片方もヒイキせず同様にご奉仕する。
か弱げな薄紅色に長々と口づけては大好物を味わうように貪った。
「ぁっ、っ……ん……っ……ん……っ」
不意に隹川は頭を低くした。
バスローブの狭間から覗く、先程から同時進行で愛撫を繰り返して屹立させていた初心な純潔を一息に咥え込んだ。
式部は再び仰け反った。
咄嗟に隹川の頭に片手を添え、根こそぎ奪われてしまいそうな激しい口淫に息を詰まらせた。
「……だ、だめ、隹川……」
これみよがしに引き攣った内腿。
深く頬張られて頂きを吸われ、咀嚼され、根元まで余すことなく招かれ、温められる。
甲斐甲斐しい唇にすんなり込み上げてきた射精欲。
式部は上擦る声で弱音を吐露した。
「そんな、されたら……また……」
……さっきベッドで何回もシたのに。
……何回も達したのに。
……数時間前までのことを全部忘れたみたいに隹川に感じてしまう……。
ともだちにシェアしよう!