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5-「一生かけて俺を狂わせた全責任とれよ」

雲一つない青空を切り取った窓の向こうから聞こえてくる鳥の囀り。 三連休初日の教室、講習のために登校してせっせと勉強に取り組んでいる生徒もいれは夜更かしが祟って睡魔と闘っている生徒もいる。 クラス一番の優等生、中学二年の式部はずっと姿勢を正して眠気を感じることなく講習に集中していた。 瑞々しく整った顔立ち。 聡明な眼差し。 制服のシャツは一番上までボタンをとめ、ネクタイもきっちり結んでいる。 「式部えらいな! ちゃんとずっとノートとってたろ!」 午前中のみの講習が終了すると帰り支度をしていた式部の元へ居眠りして教師に注意された友達の宇野原と北がやってきた。 「今日どうするっ? どっか遊び行くっ? 北んち行くっ?」 「なんで俺んち」 「僕は図書館に行く予定だ」 さもありなん優等生発言に「げーーーっ」と宇野原はしかめっ面に、予想できていた北は肩を竦めた。 「せっかくだし昼くらい食べよーぜ、式部」 「そーだよぉ、明日のお祭りだって来ないって言うし、つーかなんで来ないの!?」 クラスメートが交わすおしゃべりは地元の神社で開かれる縁日の話題で持ちきりだった。 「人が多いところは苦手だ」 三連休でありながら特に浮かれる様子のない式部に友達の宇野原と北は揃って肩を竦めた。 「そうだな、でも。お昼は食べようかな」 お誘いに乗ってみれば宇野原、北に「式部の行きたいとこに行こう」と言われて中間テスト並みに真剣に考えようとした式部であったが。 鞄に入れていたスマホのお手軽アプリがメールを受信していた。 内容を確認した式部は目を見張らせる。 <補習済んだらウチに来い> <あんまり待たせたらハメ撮り執行> 補習じゃないもん、隹川のばかばかばかばか。

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