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急用ができたと告げれば露骨にがっかりした宇野原、仕方ないと割り切った北。 校門の前で友人二人と別れて駆け足で彼の元へ向かった式部。 天気のいい真っ昼間。 本日は全国的に気温が平年を上回る模様。 全速力のダッシュに瞬く間に汗をかいた。 ハメ撮りは死んでも嫌だと、乾いたアスファルトの上を急いで急いで駆け抜ける。 新築めいたマンション。 インターホンを鳴らせば何のやり取りもなしに解除されたエントランスのロック、無愛想だと思いつつも中へ進んでエレベーターで上階へ。 首筋を滴る汗を拭い、部屋のチャイムを鳴らそうとすれば、先にガチャリ。 待ち構えていた彼に式部はぎょっとした。 「す、隹川、どうして裸なんだ」 下はちゃんとルームウェアを履いているものの上半身は何も身につけていない、運動部に所属していそうな見栄えのいい体つきをした彼。 式部より年上の高校三年生。 素行が全く良さそうに見えない不敵な目つき、ピアスあり、身長180前半、ブラコン弟から最新流行カラーに染め変えられたばかりの髪。 「汗すげぇな」 隹川は呆気にとられている式部の腕をとって自宅へ引っ張り込んだ。 式部は赤面した。 朝昼シャワーを済ませたばかりで濡れている後頭部に文句を振り絞った。 「隹川があんなメールするから……走ってきた」 タオルハンカチでちゃんと顔を拭きたかったが、そんな行為さえ許されず、スパイシー系の香水が香る隹川の部屋へ。 当然と言った風にベッドへどさっっっ。 押し倒されたかと思えばネクタイを剥ぎ取られて、一番上まで留めていたシャツのボタンが無遠慮に無慈悲に外されていく。 「このクソ暑い中走ってきたのかよ。そんなに俺に早く会いたくて堪らなかったわけか」 「ッ……隹川があんなメールするからだっ……隹川、ちょっと待って、待って……!」 華奢な年下中学生の抵抗など無視して傲慢な年上高校生はボタン全て外してしまった。 部屋の空気を伝って隹川に訪れた熱気。 日焼けに厭い肌は満遍なく汗ばんで、やたら艶めいて見えた。 開放的かつ涼しげな隹川の真下で汗をかいた半身を曝されて、恥ずかしがって、式部は限界ギリギリまでそっぽを向いた。 「汗、びしょびしょだから……嫌だ……したくない」 必死に内股になって今後予想される隹川の暴挙を拒もうとする。 が、そんな仕草は却って俺様男子の欲望をより掻き立てるわけで。 「あっっっ」 いとも簡単に容赦なく両足を抉じ開けられ、か弱げに震えた式部の唇からは切ない悲鳴が零れ落ちた……。

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