「手退けろ。邪魔だ」 それだけ言うと初瑪は俺が必死に押さえていた服の裾を引っ張ってくる。 おいおい！待て！！ 何しようとしてんの？ 何でめくろうとしてんの！ 見えるから！！めくったら見えちゃうから！ 抵抗してグッと押さえてやると、初瑪は 「はぁ…こっちは後ででいいか」と呟いた。 「りぃ、女抱いたことあるのか？」 「ねぇよ！！」 どうせ俺は童貞ですよ！！ 何か問題でもありますかこんにゃろー！！ 「男に抱かれたことは？」 「ねぇよ！……んっ、何で、俺が…抱か、あっ…れる側なんだよ！！」 聞きながら内太ももを初瑪の手がゆっくりと往復して行く。触り方がエロい……実際そういう風にされているのはわかっているけど、そう思わずにはいられない。 撫でる手が止まるとしゅるしゅるとシーツの擦れる音がして、初瑪の気配が前ではなく後ろに変わる。チュッと鳴るリップ音とともに、快感が生まれる。 コイツ項にキスしてきやがった……！！ チュッチュッとキスされれば、ペロッと生あたたかい舌で舐められ、時折歯を立てられる。 「……ひっ、……ん、ぁ…初瑪、歯…立て、んな…あぁっ……てか、も、……んっ…嫌…だぁ」 「ここが嫌ならこっちな」 すると初瑪は背中に手を入れてきて、そのまま胸の辺りまで持っていき、俺の乳首を摘んだ。 「っひゃっあッッ！！」 男なら感じるはずのない所を触られたはずなのに、俺の体はバッチリ反応していた。 「……あっ、やっ、んっ、……あっ」 驚いて、受け入れたくなくて何も言えない俺に初瑪は変わらず弄り続ける。くにくにと指で挟んだり、弾いてみたり、そっと撫でてみたり。 何で…こんな感じるんだよっ……！ 俺、女じゃないしこんなとこ意味の無いのに。 「りぃ、媚薬飲んでるから感じるんだ」 俺の心を読んだかのように初瑪が手をとめずに俺にいう。 なんてもの飲ませてくれてんだよ…！ そのゆるゆるくる快感に、Tシャツを押さえていた手は徐々に力が抜けていて、初瑪はそれを狙ってましたとでもいうように一瞬のうちで俺のTシャツを剥ぐ。