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ふぁぁぁ!賢者タイム《3》
―サワサワサワ
「何で止めねぇんだよっ!」
初瑪は眼鏡をかけたのに微塵も手をやめようとする素振りを見せていない。一向に俺の太腿をさわさわしている。…しかもエロい感じが全くしないから、マジで何したいのかわからない。
「確認してるだけだからな。まだ、確認か済んでいない」
「確認ってなんだよ確認って!」
「りぃにまだ媚薬が残っているかの確認だ」
「…んなっ!」
媚薬がまだ残ってるってそんなわけねぇだろ!
今でもまだ残ってたらこんなに元気じゃないわ!
「残ってなさそうだな」
初瑪はそう言うと、さわさわしてた手を止めて、首筋をペロッと舐めてきた。
「な、何してんだよっ!くすぐったいつーの!」
本当だったら首舐めるとか何したいの!
残ってないってわかったなら、早く離してくれませんかね!!今すぐこの部屋から初瑪から逃げたいんだから!
「確認?」
「何でそこ疑問形なんだよ!」
ばたばたと初瑪の腕の中で暴れるも、やはり離してくれない。誰が得するんだよ……男子高校生がベッドで抱き合ってる図って!
「早く離せって!俺、支度するんだよ!学校の!」
「りぃ、今日土曜日だぞ?」
え。
「え、マジで?」
「嘘をつく理由が全くないからな俺には」
「学校は!」
「休みに決まってるだろう」
「うわぁぁぁ!やらかした俺!」
今日、普通に学校ある日だとマジで思ってたんだけど!さっきまで俺は何を弁解していたんだよ!初瑪が笑ってたのは、俺が学校ないのにあると言い切ってるからだったんだな。
うわぁぁぁ!!!
どうやってこの部屋から逃げよう!!
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