91 / 174

ふぁぁぁ!賢者タイム《4》

その前にどうやってこの手を離してもらおう… 超がっちりホールドされてるよ俺。逃げたくても逃げられなかったら、なんの意味もない。 「りぃ」 「何?」 「昨日のことは覚えているのか?」 うげっ! 「覚えています…はい。だから早く手を離せ」 そう答えると初瑪は俺の顎を掴んで、下をむいていた顔を無理矢理上を向かせ、キスをしてきた。 「んっ!……んっ、んー、んんーっ」 だから何でこうなるんだよ! キスすんなバカ!! 俺のキスはそんな安いもんじゃねぇんだよ!! 少しして初瑪が俺から口を離すと、ほんとちょっと腕を緩めた。まだ唇はじんじんと刺激の残りを感じ取っている。それが恥ずかしくて悔しい。 「初瑪くん!キス禁止ッ!俺、好きじゃない人とはキスしたくないの!……てか、するもんじゃないの!初瑪にとって手段ですが、俺には愛情表現何です!わかる?わかりますか?」 「りぃはりぃ。俺は俺だ。それくらいわかってるさ」 「じゃあ、何で俺にそんなことするんだボケ!」 「今のりぃと俺では俺の方が決定権をもっているだろう。なら、関係ない」 「関係ありまくりだっつーの!」 こいつの頭どうかしてんだろ絶対! 「まぁ、とりあえず昨日の話はしないようにしてやる。だから、りぃ。早く出かける支度をしろ」 「すごい流れが意味わかんないし、初瑪が手を離してくれないと支度できないし、そもそも出かけるって何?」 初瑪は俺を離すと、ベッドから下ろさせ、自分も降りた。 「デートしよう」 はい??? ごめん、理解出来ない。

ともだちにシェアしよう!