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デートに誘われたよ…はぁ《2》
「俺は1回、家に帰って着替えて準備してくるから、駅前の噴水広場に9時集合な」
「え、家帰んの?」
「出かけに行く服は荷物になるから持ってきてなかったからな。帰らないと無い」
「今着てんのは?」
「外に出る時は制服でいいと思っていたが、念のためのちょっとそこまで用的な服だ」
「ほえー」
「俺は今から出るから1時間後にまたな、りぃ」
「うん、了解。じゃーな!」
パタンと俺の部屋のドアを閉める音がすると、すぐに玄関のドアの閉まる音も聞こえてきた。
んー、1時間後かぁ。むっちゃやる事ねぇな!
朝やらなくちゃならない家事は全て終わってるし、学校からも宿題出てねぇし。
んー、どーするか。
小説書くっていっても、朝より夜の方がやる気出て、効率いいから朝から書く気分じゃないし。集合時間までの移動時間を考えて残り時間減らしても、ざっと30分強はあるんだよなぁ〜。うーん。
「読みかけの本でも読むか……」
そう呟くと同時に、プルルルルと電話の着信音が鳴った。こんな朝早くから誰だろ?
「はい、もしもし。篠宮です」
『あ、もしもし。俺だよ、佐々木です』
電話してきたのは佐々木さんだった。
「おはようございます!佐々木さん!こんな朝早くからどうしたんですか?」
『うん、おはよう。……いや、特に急な用事って理由じゃないんだけどね。昨日大丈夫だったかなぁ?って……』
「昨日?」
『なんか昨日篠宮くん、俺に電話してきた時辛そうだったから。でも、すぐに……お友達かな?男の子が出てくれて1人じゃなくて安心したよ』
「ああっ!アレですか!だ、大丈夫でした!あの後すぐに楽になったんで!友達もいたんで」
すぐに楽になってはないけど、ここはなったって言っておこう。てか、初瑪は友達って呼んでもいいのか?あんな不法侵入+キス+“絶対”という最低人間を。
『そっかぁ。よかったよかった!ちなみに聞くけど、昨日どうして辛そうにしてたの?』
「えっと……えー、その。ええっと……」
なんて言えばいいんだ!!
媚薬飲んじゃって、イきたくてハァハァしてました☆
なんて言えるかアホぉぉ!!!!
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