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1週間終了!《1》

「んくっ……!」 目覚めたらなんと言えない疲労感に呻きをあげた。絶対なんか普段使わないところの筋肉使ったなコレ。じゃなかったら何だよレベルだ。 近くにある時計を見たら夕飯の時間なんてとっくに過ぎてて、とりあえずリビングに向かおうとしたけど行き先を変えた。 「あきらかにこれ、俺のじゃねぇーな……」 俺が着ていたTシャツは初瑪のだろう。 俺、こんなシンプルなの持ってなかったし。 それにサイズがあってない。まず、俺の身長じゃ丈が合わない。となると、初瑪のとしか考えられない。オレが身にまとっているのはこのTシャツのみなので、下は履いてない。 めっちゃ心もとない。 リビングに行く前に格好をどうにかしなければ。オレが脱ぎ散らかしたはずの……って初瑪のせいで脱ぎ散らかされていた、俺の制服と下着類が綺麗に片付けられていた。 ……初瑪か。当たり前か。 お前がやったんだからな! それくらいしてもらわなきゃ困りますよ! そのままタンスに向かって着替えようとしたけど、めんどくさかったのでパンツだけ履いてリビングに向かった。あんなにびちょびちょだった体が綺麗になってるが、そんなもん関係ないくらいに風呂に入りたい。 とにかく風呂に入りたい。 切実に入りたい。 まだ体に初瑪の感覚がして、その、なんか、うん。 察して…!!! 「起きたか」 リビングに行けば、案の定読書をしている初瑪がいた。めっちゃすました顔で。 「大丈夫か?」 ねぇ、ちょっと何、普通に話しかけてくんの。 なんで平然と俺の顔見れんの。 「りぃ?」 俺なんか恥ずかしくて顔見れねぇんだけど!! 「お前はに恥がないのか!!!」 「恥?何故そんなものがこのタイミングで必要なんだ?」 「普通は友達同士であんなことしねぇだろ!」 「俺はお前の友達だったのか」 「え?!そこから?!」 前にも友達のくだりやったよね? 「なんてな。それくらいわかってる。そんなに予想通りの反応をするな」 はぁぁぁぁ……初瑪とまともに会話を出来るなんて思っちゃダメだ。 「初瑪はいつ帰んの?」 「りぃが起きたら帰るつもりだったから、今帰るが。それがどうした?」 「夕飯の食べてかねぇの?」 「最初に言っただろう。食べる時間があれば、と」 こ、コイツ!! 最初から俺を襲う気満々だったつーのかよ! そんな初瑪を見れば、座っていた足元にあった荷物の中に、テーブルに置いた本をしまいながらニヤッとしていた。 何?

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