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気づいてないなら《2》side碧
「なんかよくわかんないけど、俺だけ友達になったとか、仲良くなったとか……そうだったらどうしようって……そんなの嫌だ。俺…………」
「もっと一緒にいたい」
李絃が言おうとして、飲み込んだであろう言葉を言う。李絃は自分にも素直じゃない時があるよね。昔っからそうだよ。
小さなことにはちゃんと嫌だとか言えるのに、大事な事になると飲み込んじゃうところ。
自分のことになると何がなんだかわからなくなっちゃって、1人で悩んでばっかいるところ。
ほんとバカだよね〜!
「李絃は気づいてるの、自分の気持ちに?」
たぶん今まで通りなら李絃は気づいてない。李絃には今まで何人か彼女いたけど、李絃は最初誰も好きじゃなかった。李絃はその人の事を少しでも知ってからじゃないと好きになれないから、一目惚れとかは絶対出来ないタイプ。
そんな付き合った女の子を李絃が好きになるのは、その女の子と別れる少し前。正確に言うと、別れを告げられてから自分がその子を好きだと気づく感じ。李絃のアフターケアーは毎回、俺がしてるからわかるもんね!
だったら、今はまさにそれ。
「俺の気持ちって?」
いつもならここまで考えてるなら気づいてるだろうけど、今回の俺の考える李絃を悩ませる人があってるなら、李絃の中にその子を想うという常識がないんだと思う。
「その子の事を “ 好き ” か……ってことだよ」
ここまでしてあげる俺って、ほんと優しいんだからね!!!
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