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認めた好き《1》side初瑪
「チッ、もう来たの?予想より早いっていうか、本来の予定時刻ぴったりじゃん」
見れば状況はかなり危なかったらしく、りぃの両手はネクタイで縛られ、動けないようにされており、胸もとまでめくれているTシャツと、ズボンの中には手が入り込んでいる。
俺のりぃに穢らしい手で触れるな雑魚が!!!
「いや、5分前にはもういたがな。少々準備や必要なものに時間をとられてしまっただけだ」
「へー、そんな無駄なことしている間に篠宮くんがもっと酷いことされていたらどうしてたの?」
「無駄なことではないがな」
俺が何故、前からいたにも関わらず、今の今まで耐えていたか知らない馬鹿なコイツは、りぃから離れずに、顔だけこちらに向けて不思議そうに笑う。
「どういうことかな?」
何も知らないお前が馬鹿で笑えてくる。
俺に口を聞く前に、りぃから離れろ。
近づくな。触れるな。
その場から消え去れ。
コイツが何か言葉を発する度に俺の苛立ちは大きくなるばかりで、収まりどころがない。
だが、これで少しはスッキリするだろうか?
「お前の車のナンバーと、俺が来てからの数分間の会話の録音。それと、お前の会社に連絡しておいた」
「……は?」
「今すぐりぃから離れれば警察には連絡してやらないが?」
ほんとにバカなヤツだな。
俺は優しくない。
自分主義で日常を回してるんだ。
他人のためなんぞ考えはしない。
そう、全ては俺のため。
「……というと思ったか?お前がやったことは立派な犯罪だ。俺は犯罪者を野放しにするほど優しくないんでな。まぁ、逃げるなら今のうちだ」
「……なっ?!」
苛立ちは収まりそうにないか。
「ほら、さっさと消え失せろ、クソがッ」
ソイツは急いで、その場から立ち去ったが、外からは先ほど外で待機してもらっていたパトカーのサイレンの音が聞こえている。
俺の者に触れたお前の人生など、狂えばいい。
まだ、ソファーに寝たままのりぃにゆっくり近づき、出来るだけ優しい声をかける。
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