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聞かされた宣言《1》
翌朝、目が覚めると俺を見つめている初瑪と一番に目が合った。
「おはよう、りぃ」
「お、おはよッ」
たったそれだけの事なのに、めっちゃドキドキする。
「体、大丈夫か?」
「う、うん。大丈夫!」
体は大丈夫だよ大丈夫。
でもね!
一緒のベットにいるっているのが、こんなに恥ずかしいって思わなかったよ!恋って特殊能力だよね?!ヤバっ!!
そんなことを知らない初瑪は、俺の頭を小さな子どもをあやすように撫でてくる。
少しくすぐったくって、あったかい。
初瑪に触れてもらえると自然と心があったかくなる。そのせいでまたうとうとしちゃうけど……。
「りぃ?まだ寝るのか?」
「んー、今何時?」
「10時だな」
「えっ、10時?!」
「あぁ、10時だ」
随分と寝過ごしてしまったっぽい。
初瑪も昨日からこんな時間までいないで、帰ってやりたいこととかあっただろうにな。
「……いつ」
「ん?」
「……いつ帰んの」
「りぃが良ければ明明後日の夜だな」
「明明後日って休み終わんじゃん…いいのかよ」
明明後日はゴールデンウィーク最終日の日曜日。
あと、3日ある。
「りぃといれるなら、それでかまわない」
そんなこといわれても何も言えねぇじゃんか。
嬉しすぎて嬉しいしか思えないんだよ!
……でも、これが襲われかけた俺を気遣ってと、わかってるから悲しいよな。
「わかった。いいよ、特に何もないけど……」
「俺には最大の遊びになるりぃがいるから、大丈夫だがな。気にするな」
「いやいや!ねぇ!ちょっとなんか気にする言い方だよね?!人を遊び道具として使わないでくれますかね!」
「遊び道具なんて微塵も思ってないぞ。俺の中ではりぃは見てて飽きないってことだ」
見てて飽きない……か。少なくとも初瑪はまだ、俺への興味が薄れていない。よかった。
「そう……」
「あぁ、大丈夫だ。でも…」
布団の中に隠し始めた俺の顔をこっちに向けるように腕をぐっと引っ張って、自分自身によせる初瑪。近いです!すみません近いんです!!
ドキドキするからやめて!
そんな俺に初瑪は言う。
「ちゃんとご奉仕しろよ?りぃ」
恐怖を伴う別の意味でドキドキしてるわアホ!
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