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警察沙汰な出会い《4》
「はぁい!李絃のだよ~!」
「おおっ。ありがとうな」
碧がジュースがのっていた方のトレイに俺のハンバーガーとポテトを追加し、俺に差し出してくれた。
「えへへ~いいよ~!ほらっ、早く食べよ!もぐもぐしよっ!」
「おう!そんな焦るなって。食べ物は逃げたりしねぇぞ!」
「食べ物の熱は逃げちゃうよ?」
「碧……合ってる合ってるけども…!」
「ほらぁ~!せーのっ!」
碧が両手をパンと合わせ言う。
俺も両手を同じように合わせると碧と俺は同時に「いただきます!」と挨拶をした。
イマドキこんなに元気にいただきますしようとしてくるの碧くらいだと思う。
あぁ、めっちゃええ子や……!
田舎のおっかさんにいってやりてぇ~
田舎にお母さんはいないけれども。
「はふはふぅ~!おいひいれぇ~!」
「碧。食べてるなら喋らない。口に入ってるときはダメだかんな。OK?」
「(もぐもぐもぐ)…ぅくん!ぷはっ。うん!わかりました!(ぱくり)」
なんというか碧は動作全てに効果音がつきやすい。というか勝手に脳内変換始まるんだよな。
ほんとに美味しそうに食べる碧は年上のお姉さん方に良くモテる。
わんこ系ってやつだ。
ワンワンっ!
「李絃は食べないの?美味しいよ~これ!」
「食べる食べる!」
そういわれ俺も注文した品を食べ始める。
美味しい…
俺と碧は黙々と食べ始めた。
数十分もすればテーブルの上にあったお皿の全てのものがたいらげられていた。
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