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不法侵入者な理由《3》side初瑪

「……ぁ」 思い出してしまった。 自分が寝不足なことに……… 始業式のぐたぐたやなんだかんだで、忘れていた睡魔が静かな空間に来たことによりよみがえる。 おいおい。   今このタイミングはないだろう。 おいおい。 昨晩、遅くまで文豪たちの書いた本を読み返していたせいで、寝不足だった。 俺は全国に展開する大手書店“楠文教堂”の息子だ。そのせいか幼い時からいつも俺のまわりには本があった。そこからは早くどんどん本を読むということにはまっていった。 特に読む種類が決まっているという訳でもなく、有名な夏目漱石や江戸川乱歩からラノベという種類まで基本幅広く読む。 どんな本でも本が本だということに変わりはなく、どれも好きだ。 本という分類にされるものなら俺は何でも好きなのかもしれない。 と、いつのまにか睡魔がより深くなる。 あっ、ヤバいかもしれないな……… 眠い…… 座っていた体がゆっくりと倒れる。 ああ、無理だな負けるな…… 「…来たら、事情話せばいいか」 最悪脅そう。 俺はゆっくりと睡魔に意識を手放した。

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