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侵入者は住居人と出会う《1》side初瑪

人の気配を感じ、うっすらと意識が覚醒する。 ほんとに寝てしまっていたのか… まだ目は開けず、そのまま状況を把握しようとしているといきなりかなり大きな叫び声が耳にくる。 「ただいm……え?えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!?!?!」 ……帰ってきたのか。 にしても、うるさい。 だが、あまりにも反応が予想どおりというか、なんというか面白い。 こいつ、絶対いじめがいがある……………! 俺はしばらくこのままでいることを決めた。 反応が見てみたい… 「というか、どうするのこれ?」 明らかにテンパっているのが動く音で伝わってくる。気配が近くなり、声も近くなる。 あと、視線が痛い…… 「…ゎぉ」 ゎぉってなんだ、ゎぉって。 絶対小文字表記だぞ、今の言い方なら。 人の顔見て、その反応はなんだ!と、いってやりたいがもう少し我慢する。 流石にこいつが、どこかに電話でもしようとしたら起きよう。  ほんとの不法侵入者になってしまう。 脅す暇もないのは困る。 がさごそと音がし、止んだと思ったらダイヤルを押す音が一回鳴る。 あ、そろそろまずいな。 「こういうときどうすればいいんだ?」 いや、知らん。 とりあえず電話するなと、しか言いようがない。すると、そいつはもう一度俺の近くに来るとぼそっと言った。 「見たことある……?」

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