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あぁ、もう終わったわ…《3》
「聞いてほしいことって何?楠」
「……初瑪」
「ん?」
「初瑪でいい。楠って呼ばれるのは好きじゃない」
「あ、ごめん……初瑪」
「別に謝らなくてもいい」
ひとつだけ言っておこう。
今だ場所は玄関だ。
俺は帰ってきて、靴を脱いで上がろうとしてからそのままの状態でいる。
そんな場所でのやりとり。
「李絃、とりあえず一週間だけ泊めてくれ」
へ?そんなことでいいの?
俺、てっきり初瑪のことだからもっと恐ろしいこと言ってくるんじゃないかと思ってた。
いやね、知り合ったのは今だけど少しいただけでもわかるくらい俺的には恐ろしい空気放ってるからね。
「泊める?…いいけど?学校は?」
「李絃の家から通うから心配ない。どうせ、行き先は同じだからな」
学校同じなのか。
だから、最初見たとき見覚えあったんだな。
学年同じだから必ずしも知ってるわけじゃないし。
「あと」
「………あと?」
「これから一週間俺の言葉は絶対な」
「ええと?すみません絶対とは??」
「嫌ならいい。ばらすだけだ」
「いえ、何でもありません!」
これから一週間、俺生きてける気がしない。
「それとだ」
「なんだよ?」
「一瞬キスされただけで、あの反応はなかなかな可愛かったぞ」
「死ねよおおおお!!!!」
俺は初瑪なんて大嫌いだ!!!
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