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おにぎりと呼び名《2》
──数十分後
「あがったぞ」
おにぎりを皿にのせていると、後ろから声がかかり見ると、風呂からあがった初瑪が肩にタオルをかけた姿でいた。
なんつーか、すげぇ色っぽい………!
「あっ、初瑪ジャージ着れた?」
「あぁ、というかこれお前のか?」
初瑪は自分のサイズにほぼピッタリとあったジャージの裾を、少しまくりながら俺に尋ねた。
チラッと見える鎖骨とか、俺が女子だったら今すぐここで吐血して死んでるからね!
女子じゃないから死なないけど!俺は!
「違うよ。初瑪は俺よりみた感じ10㎝くらい大きいから流石に俺のは着れないと思って、にーちゃんの置いてったジャージ借りた!」
「それいいのか?」
「にーちゃん帰ってこないし大丈夫大丈夫!」
「そうか。明日には一度家に戻って着替えを取りに行くから」
「おう」
俺はリビングの小さなテーブルに初瑪のご飯を持って「初瑪そこ座って」と言いながら向かった。初瑪はおとなしく俺のいったところに座った。俺もその向かいに座った。
「はい初瑪くん!りぃくん特製のおにぎりですよ!たーんとお食べ!」
お皿には3つのおにぎりがのっている。
梅が1つとツナマヨが2つ。
ツナマヨを作りすぎてしまったので梅2つがツナマヨと交換するはめになってしまった。
まぁ、いいよね。
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