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おにぎりと呼び名《3》

「りぃくん?」 「突っかかるとこそこ?んとね、りぃくんってのは俺が小さい頃、ご近所のおばさん達に呼ばれてたんだよ。今も帰るとそう呼ばれる」 「…フッ、りぃくん」 「鼻で笑った?!」 そんなのも気にせず初瑪はおにぎりを1つの手に取り、ぱくっと食べた。 人に作ったものを食べてもらうのは久し振りでなんだか少し緊張してるぞ俺。 ハクパクと食べ続け初瑪は何も言わない。 なんか言えよ! 心配になるじゃないか! 「美味しいぞ、りぃ」 「そっかそっか!ありが……え?りぃ?」 今、さらっと! “りぃ”っていったよコイツ! 「りぃって女の子みたいでいじめるのにはもってこいだよな」 「気にしてるんだよ!気づけよ!」 「すまない 」 「じゃあ、笑うのやめろよぉ!!!!」 初瑪といるだけで俺の体力消耗するスピード半端じゃない!碧といるのにも体力めっちゃ消耗するのに、家に帰ってきてからもこれとか……俺はどこで休めばいいんだ。 「はぁぁ…。初瑪食べ終わったらテレビとかつけて自由にしてていいよ。俺も風呂入ってくるから」 「わかった」 ちょうどおにぎりが完成したときに初瑪がきたから、シンクや台所が散らかったままになっていた。…後ででいっか。 初瑪の終わった皿を洗うときにでも一緒に片付ければいいよな。 俺は初瑪を残して風呂に向かった。

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