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おにぎりと呼び名《4》

風呂から上がり、身支度を全て済ませ初瑪の所に戻ると初瑪が台所に立っていた。 ん?何してんだろ。 タオルを頭にかけたまま、初瑪のところまで行くと初瑪が洗い終わった食器をタオルで拭いていた。 俺が散らかしたままになっていた物も全て。 それを見ている俺に気づき、初瑪は「勝手に台所借りた。食器のしまう場所がわからないのだか…」と言うので、俺は拭き終わった食器類を持った。 「いいよ、全然。むしろありがとな!俺がそのままにしてたのに、洗ってくれて。しまうのは俺やるから初瑪は拭き終わったらもういいよ」 「いや、住まわせてもらう以上は俺も何かしなければならないから…」 「…ブハッッ‼…初瑪って案外律儀なのな!」 「一般常識だろ。笑うことではない」 いや、笑うところです。 俺にとってはものすごく笑うところです! 実際、助かってるから嬉しいんだけどな。 「あ、そだそだ!初瑪、明日何時に家出る?」 「りぃは?」 「俺はこっからじゃ、歩いて15分で学校つくから7時50分くらいにいつも出てるけど…初瑪に合わせるから何時でもいいよ!」 「じゃあ、その時間に出よう。ありがとう」 「…ちなみに起床時間は?」 「いや、それは俺のセリフだろう」 「俺は朝に洗濯とか掃除とか済ませちゃうから6時30分くらいには起きるかな。初瑪はもう少し寝てていいよ。てか、寝てて!」 朝から初瑪と会話してたら体力が一日持たない!朝から食らってたら、学校つく前にノックアウトするわ。 「あぁ、わかった。7時くらいには起きる」 「ありがとうございます!」 時刻はもう10時を回っていた。 おっ、俺も小説書かないとな。 そこで1つの問題が生じた。 「………初瑪どこで寝るんだ?」

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