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自己紹介《2》

「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」 「李絃念仏唱えてるみたいだねぇ~」 「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」 「というか、そろそろうるさい静かにして」 「……ごめん碧。静かにする」 碧はこの世で1番怒らせちゃいけないって俺は知っている。だから、黙らなければ……! そんな俺は久野先生が教室から出ていってから、碧が言うように念仏を唱えるように嫌だ嫌だと繰り返していた。とにかく嫌だ。 「碧ー自己紹介嫌だー!」 「人前で話すのだって得意だし、文章つくるお仕事してるんだから、そういうのは他の人より大丈夫でしょ?李絃なんだから~」 「そういうのは大丈夫だけどさー!自己紹介が嫌なんだよ!自分の事をいうのが嫌なんじゃなくてバレたら嫌だから自己紹介嫌なんだよ!」 「バレないように頑張るしかないよ~てか、李絃がへましなきゃ大丈夫~」 「…じゃあ、大丈夫バレない」 「あーい。じゃあ、この話おしまいっ!」 なんだ何だ言っているうちに次の授業が始まるチャイムが鳴った。それと同時に久野先生がまた怠そうに入ってくる。 あまりにも時間ピッタリだなおい。 「あー、言った通り自己紹介しろ。廊下側の後ろの席のヤツから言ってけ。はい、開始!」 そう言われさっき俺のことを笑った男子が話し始める。 うぉい!そんな手短にしかも完璧に話すな! 順調に自己紹介は進んでいき、初瑪の番になった。 初瑪大丈夫なのか?こいつ不法侵入者だぞ? しかも、なんか“誰もオレ様に近づくんじゃねぞ”オーラ出してるけど大丈夫なのか?

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