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自己紹介《3》
「……楠初瑪。基本名字呼びで頼む。特に話すことは無い。これからよろしくお願いします」
究極に短かった!!
初瑪の事だからなんかしでかすかと思ったけど究極の短さで終わらしやがった!
拍手と共に女子の声が混じる。
「やっぱ楠くんカッコイイー!」
「だねだねっ!あの、人を寄せ付けないクールな雰囲気がまた良いよね!」
「ほんとっ、学年1のイケメンって呼ばれるだけあるわー!ヤバイ!」
んんん?
初瑪って初瑪?
めっちゃ人気じゃん!
いや、モテてるじゃん!
確かに初瑪は男からしても綺麗な顔だなぁとは思うけど、お前ら女子は知らないだけだろ。
俺はこいつに初っ端からとんでもないことされてんだよ。それを知ってもカッコイイって言えるのかよ……って、言えるんだろうな。
あの感じじゃ言えるんだろう。
くそぉ、イケメンは世の中で得しすぎなんだよ!!
そんなことを思っていると隣の初瑪と目が合った。
「さっきから変な顔してるぞ篠宮ʬ」
「うるせぇな!笑うな初瑪」
次の人の自己紹介が始まり、初瑪はただ少し笑って俺を見ると、直ぐに目線を自己紹介している人に戻した。自己紹介は着々と滞りなく進み、ついに碧の番までやって来た。
碧が終ったら俺だと思うと、今から緊張でヤバイ…!
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