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俺はぽよんってしないぞコラ《2》
「篠宮お前何してんの」
「お前が何でそんなことを聞くのかわかんねぇから、もしもの事を考えて自分に存在しているのか確認してたんだよ
「ぶははははっっ!…無理……ぶはっ、篠宮お前面白ぇ」
「何でこんなにも期待裏切らねぇんだよ」
「あー、無理おもしれ」
「お腹痛い」
すみませんが笑いすぎじゃね?
俺だってちょっとは真剣だったんだよ?
「そんな笑うことないだろーっ!」
「いや、この質問したらどんな反応するんだろうなって思ったら、この反応してくるもんだから」
「悪意だ…なんつー悪意のある質問だ」
「今度駅前の美味しいチーズケーキでも奢ってやるから許して?」
「許す!!」
「即答だな!!」
「じゃあ、この後行くか?」
ちょっと…このクラスになって早々遊びに誘われてるのが嬉しすぎて俺泣くよ?
でもなぁ…俺はチラッと横を見た。
人に囲まれててなかなか顔は見えないが、声は聞こえる。主に女子の声が。
「ねぇねぇ楠くんさぁー♪この後みんなで遊びに行こうと思ってるんだけどぉ、一緒にどう?」
「行こうよー!」
「あぁ、またいつかな」
「もー、しょうがないなぁ!また今度遊んでねぇ」
初瑪は女子のグループ?
えっと、なんかクラスカースト1軍の女子達に絡まれていた。お気の毒に。俺だったら絶対無理。さっきから初瑪は曖昧な返事しかしていない。余程めんどくさいんだろうな。
「どうした篠宮?」
俺がそっぽを向いているのに疑問を思ったのか、話しかけられた。
「あぁ、ごめん。今日は行けないや。行きたくてたまんないんだけど…ちょっと用事があってさー」
「そっかぁーなら、また今度にしようぜ!いつなら行けそう?」
「金曜日とか?」
「いいぜっ!じゃあ、金曜日の放課後な!」
「マジで!ありがとうー!」
そいつに俺は笑いかける。
めっちゃいい奴!オマケに駅前の美味しいチーズケーキ奢ってくれるなんて!
ちなみに今日は水曜日。
月曜日休みの昨日が始業式ってわけ。
だから今日は水曜日と週の真ん中だ。
「あっ、そだっ!篠宮ふくめてその辺にいるヤツLINEやってたら交換しよーぜ!」
「「「りょーかい」」」
俺もぱぱっと交換して、お礼を言ってから席を立つ。そして、初瑪の前にたった。
周りにいた女子達に一瞬嫌な顔をされたが、直ぐに話すのをやめ、離れて俺に場をゆずってくれた。そんな女子達に「ありがとう」と言って、話しかける。
「初瑪この後どーすんの?」
「一旦、家に必要な荷物とか取りに戻る」
「したら?」
「昼食まで作ってもらうのは悪いから、何処かで食べて、夕飯までに帰る……つもりだ」
相変わらず変なとこ律儀なのな。
「じゃあ、暇ってことだろ?ちょっと俺に付き合って?」
「は?何処に行くんだ?」
「スーパーだよスーパー!冷蔵庫ん中、全然食材入ってないから買わないとだし、初瑪の分も買うから付いてきて!ってこと」
「あぁ、そういうことか。なんか悪い…」
「いや…そこで謝るくらいなら、あの時にあんなこと言わなかった方が良かったと思うぞ?」
「面白いからそれは無理だ」
…………そうだった初瑪はこういうやつだった。
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