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俺にはただの手段《3》side初瑪

「ただの手段ってほんと最低。お前にとってはそうかもしれないけど、俺にとっては違うんだよ!バカッ!バカバカバァァカッ!!」 ほらな。でも、このおかげでりぃは嫌でも俺を見るようになる。どんな感情であろうと興味対象が離れていかないことが俺の今の目的だ。 別に俺はりぃに嫌われたって構わない。 むしろ、俺の興味が消えたら、俺が満足したら離れてほしいくらいだ。でも、今は落ち着かせないとな。 「だから少しは悪かったと思ってる」 「純粋無垢な男の俺が男にキスされたなんて、どうしていいのかわかるはずねぇだろーがっ!」 「自分で純粋無垢なんて言うのか。気にしなければいいだけだろ。ただの遊びだった…そのくらいお桃ってればいいんだよ」 「……………………わかった。そうするわ」 案外素直に頷いた。 面倒なことが、はぶけるならありがたい。 「もう2度とこういう意味で俺にキスすんな。てか、ほかの人にもすんな。お前のやっていることは決して誰しもじゃない。すんなら、初瑪と同じようにそうやって思ってるやつか彼女にしろバカ」 そういうことも俺の興味を引く。 ちゃんとした真っ直ぐな言葉…… 「馬鹿なのはりぃだろう」 俺の日常は暫く退屈しなさそうだ。

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