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第51話 愛し合いたい③
知矢が絶頂のあとの余韻に浸る暇もなく、典夫は今度は唇に知矢のそれを含んだ。
「ああっ……」
イッたばかりで敏感になっているそれを兄の口で愛され、思わず悲鳴に近い声が出てしまった。
「知矢……、しー……声、抑えて」
典夫が舌で知矢の先っぽを舐めながら、注意してくる。
知矢は兄のパジャマに噛みついて、その激しずぎる快感に零れそうな声を抑えた。
すぐに固さを取り戻した知矢自身に、典夫は殊更いやらしくキスをしてみせ、吸い、しゃぶる。
「あう……んぅ……ん……んっ……」
知矢は必死に声を殺した。もう兄のパジャマは唾液でびしょびしょだった。
「んっ……ん……っ……」
兄に強く吸い上げられた瞬間、さっきイッたばかりだというのに、またイッてしまった。
「知矢の体は感じやすいんだな」
知矢の放った愛液を舌でペロリと舐めてみせながら、典夫がとんでもなく恥ずかしいことを口にした。
「お、お、お、お兄ちゃんっ……」
トマトのように真っ赤になって抗議の言葉を放ったが、その声には全く力が入らない。
立て続けにイカされたのだ、無理もない。
兄の勃起が知矢の太ももに当たっていて、お返しにそれを愛してあげたいのだが、手にも力が入ってくれない。
なんだかちょっぴり悔しい気持ちで、兄を見つめていると、
「そんな顔で見るなよ。もっといじめたくなるだろ……?」
などと言われ、体をうつ伏せにされた。
「え……? な、な、な、なに? お、お、お兄ちゃんっ?」
典夫は知矢の腰を高く上げさせると、双丘を両手で広げ、あろうことか奥にある小さな穴へと舌を這わせた。
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