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episode3_8
肌のぶつかり合う音をさせながら激しく腰を前後させる李央は、息を切らして笑っている。
「ああ、気持ちいい」
天井を仰いで呟くと、広夢が腕を引っ掻いている事に気がついた。
「なに?」
律動を止め、広夢の両側に手を突いて覆い被さり、涙に濡れた顔を覗いた。
「ま、待って・・」
「泣いてるの?」
「泣いて、ない・・」
「ショックだった?」
「違っ」
「広夢が間違い電話なんかしてこなければ、こんな事にならなかったのにね」
涙が伝う目尻を拭ってやり、また律動をはじめる。待って待ってと子供が愚図るように啼く広夢のペニスを握ると、律動に合わせて扱いた。
「それダメっ、あっあっ待っ、待ってよッ、アアッ」
李央に腰を打ち付けられる度に頭の中がぐちゃぐちゃになり、何が何だかわからなくなる。
今、自分を犯しているこの人は誰なのか。
一体何が目的なのか。
それが知りたいのに・・・。
「ああっ、き・・気持ちいいッ、もっ、やだっ・・イっちゃうよっ」
「あはは、やっと言えたね。俺もそろそろ・・・」
広夢の本心を聞けた李央は満足そうに笑い、下唇を噛みながら抉るように腰を前後させ、スパートをかける。
広夢の押し殺した声と同時に、広夢のペニスから飛び出た精液が首元まで汚した。
李央も腰を震わせ体内に出すと、射精する快感に甘ったるい声を漏らした。
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