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episode5_4
「少し黙れ」
好きだと啼き続ける李央の声が鬱陶しいように苛立った声の臣は律動を止めて、汗で濡れた髪を掻き上げた。
「はぁはぁ・・じゃあさ、」
首を回して臣を振り返った李央は苦しい体勢のまま躰を動かし、臣と向き合うようにソファーに脚を開いて座った。
「キスしてよ。そしたら黙る」
溜息をついた臣は李央の腰を掴んで引き寄せると膝裏に手を差し込み大きく脚を開かせた。李央はソファーの背もたれをずれ落ち、胸に膝がつくくらいに押しつけられ息苦しさを感じる。後ろ手に拘束された腕が背骨を圧迫しているせいか余計に苦しい。
息を詰まらせながら大人しく待っていれば、臣が自分のペニスを掴み再びアナルにあてがう様子が見える。
侵入してくる感覚に自然と腰がうねった。
「アッ、はあっ!ああ、んぅ・・」
何度セックスしても挿入される瞬間の快感は慣れることはなく、頭が痺れる。
堪らない快感に眉をひそめ腰を震わせながら喘いでいると臣に唇を塞がれた。
吐息を漏らしながら何度も何度も唇を啄み、臣は腰を打ち付ける。
「ンッ!ンッ!」
李央はうまく息継ぎができずに焦るが、苦しければ苦しいほど快感が鮮明に感じる。
下半身が、アナルが、体内が気持ちよくて堪らない。
「んっ、臣ッ、ンンッ、お、みっ!」
唇の隙間から舌っ足らずな声で臣を呼ぶ李央の躰に力が入ると、勃起したペニスの先からとろりと精液が漏れた。
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