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episode5_7
「もしかして、責任感じてるとかつまらないこと言わないよね?」
ひとしきり笑った李央は目の前に立つ臣を腕で退かしクローゼットを開くと、いつものワイシャツとスーツを取り出しベッドに放り投げた。
「俺言ったよね?後悔してないって」
「自分にそう言いきかせてきただけだろう」
「臣に俺の何がわかるって言うんだよ。笑える」
鼻で笑った李央はワイシャツに腕を通し、ボタンをとめていく。スラックスを穿き、ジャケットを羽織った。
「少しは本気で考えろ」
「何を?」
背を向けている李央の肩を掴んだ臣だったが、李央は鬱陶しそうにそれを振り払った。
「誤魔化すな」
臣は少し声を荒げるともう一度肩を掴み、ジャケットに皺を作るように鷲掴んだ。その力のままに李央を振り向かせる。
「痛いな・・」
「真面目に話をしろ」
「今日はいつにも増してしつこいね」
肩を掴んでいた手が胸ぐらに移ると、臣は力任せに引き寄せジッと李央の瞳を見つめた。
「・・・イライラする」
見詰め合う時間が暫く流れる。
臣の瞳を見つめたままの無表情な李央は低くそう呟き、首を伸ばして臣の唇に食らいついた。
「ンッ、んっ・・ん、はあっ、ンンッ」
唇の角度を何度も変え、息荒く交わしていたキスを先に終わらせたのは李央だ。唇が離れるリップ音をさせながら臣の胸ぐらを思い切り突き返せば、不意の力に臣の脚はよろけた。
「じゃあね」
「おい!」
その隙に、李央は寝室を出て家を飛び出した。
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