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-秋- この量が体の何処に入っていくのか不思議で仕方ない。テーブルにずらりと並ぶ料理の盛ってある皿が次から次へとカラになっていく。 「お前の料理マジうめーわ。生き返る」 「食欲の秋だね。そう言ってくれると嬉しいな」 「お前も食えよ。ほら」 一口もらった自作の料理を、今日も上出来だと自画自賛しながら噛み締めた。 「お前の料理一生食いてーな」 突然の言葉に口が半開きになってしまう。 「お前の味じゃなきゃ満足できる気がしねぇもん」 これってあれですか…僕のいいように捉えていいんだよね。 「で、食後のデザートはいつもお前な」 「なっ」 「毎日フルコースが食えるなんて俺すげー幸せ者だな」

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