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クリスマス 臣×李央

「今日は一杯サービスだから」 普段落ち着きのある店の中が今日だけは緑や赤で装飾され、いつもより明るい。 クリスマス当日。臣の店は賑わっていた。 一年の中で皆が浮き足立ち、一番ワクワクする日だと言う人も少なくないだろう。 気合いの入った服装に、中にはサンタの帽子やトナカイの角を付けている人もいる。今夜だけでも甘い夜を、と皆がそう思っている。 「マスターもサンタの帽子似合ってるね」 「たまにはクリスマス気分を味わないとと思ってね」 カウンターの中の臣の頭には、白のファーの付いた赤いサンタの帽子。 目の前に座り話しかけてきた客にグラスを差し出しながら談笑をしていると、ドアの鈴が鳴った。 「うっわ、人凄すぎ」 店に入るなりそうぼやき、辺りを見回しながらカウンターへ脚が進んでいく。 「楽しそうに何話してるの?」 「えっ、李央じゃん!」 「俺も混ぜてよ」 李央はカウンターに座っていた男の背後から腕を回して抱きつくように耳元で声をかけると、男は顔を赤くしながら手を取った。 「なになに、今夜は俺の相手してくれちゃうの?」 「いいよー」 大体の男は李央を相手にすると尻込みをしてしまうが、この男は李央と面識があるようで、扱いにも慣れていた。 「あれ、李央もサンタの帽子?」 「これ?なんか外歩いてたらメリークリスマース!とか言って被せられた」 「はは!似合ってるじゃん。どこのエロいサンタさんだあ?」 男は自分の隣の椅子へ座った李央の太股の付け根を撫でながら、誘うように見つめている。 「はは、欲しい物はある?サンタさんがなーんでもあげちゃうよ」 「それは期待しちゃうな」 撫でる手が大胆に股間を揉むと、李央の目に色が宿った。李央もその気になり厭らしく笑いかければ男は堪えかねて李央の唇に噛みついた。 「ンッ」 「ん、はっ、李央、李央っ」 積極的に応えてくる李央の反応に息荒く唇を離した男は李央の手を取った。 「マスター、悪いけどまた来るね」 カウンターに札を置いた男は立ち上がると李央を連れて店の入口へ足を向けた。 「じゃあね、臣」 去り際に李央はにやけて、二人は店を後にした。 二人が去って数時間後。 臣は一人、店の片付けをしていると店のドアが静かに開いた。 「本日の営業は終了致しました」 「あは、拗ねてる」 グラスを拭く臣の前に座り頬杖を突いた李央は楽しそうに笑っている。 「遊び終わったなら家に帰って寝ろ」 さっきより乱れた服装に目をやった臣は呆れたように溜息をついてすぐに視線を逸らした。 「アルコール頂戴。俺今日一滴も飲んでないんだよ」 「俺の知ったことか」 「相変わらず冷たいなー、臣は」 返ってくる言葉を知っていたように、棒読みの軽い口調で悲しがった李央は徐にカウンター向こうへ手を伸ばし、ボトルの口を掴んだ。 そのまま直に口をつけ、ゴクゴクと飲み干していく。 「あー、うまい。喉に張り付いてた精液、取れてよかったー」 「……勝手に飲むな」 「臣のも飲んであげようか?」 「遠慮しとく」 「いいじゃんよ。あの人、セックス下手過ぎで物足りないんだよ」 「俺には関係ないだろ」 「ねえ、サンタさん。俺、いい子だから、お願い聞いてくれるよね?」 まだ帽子を被ったままの臣に手を伸ばした李央は、ズレていたその帽子を直して強請れば、溜息をついた臣は簡単に折れたようだ。 カウンターの椅子に座った臣の脚の間に立て膝をした李央は股間に顔を埋めてペニスを口いっぱいに頬張った。 「さっきまでヤってたくせに随分がっつくな」 「ンンッ、はあっ、だから足りないって言ったじゃん。臣、一回出して。挿れてすぐイかれたら困る」 「はっ、随分余裕だな。後悔するなよ」 「ン゙ッ!?ン゙ン゙!!!」 臣は徐に立ち上がり、李央の頭を両手で固定すると激しく腰を振り口の中を蹂躙した。 呼吸もままならい李央は臣のズボンを掴み、行為に堪えた。喉奥を突かれて濁った喘ぎ声を漏らしながらも懸命に応える李央の咥内の締めつけに、臣は数回腰を突き出し射精した。 吐き出されるタイミングに合わせて李央は精液を呑み込み、ペニスを吸い上げながら咥内から吐き出した。 「はは、やっぱコレだよコレ」 咳き込みながら口を拭った李央が立ち上がると、臣の手を取り店内を歩いてソファーへ臣を座らせた。  「サンタさん、これ…いいよね?」 スラックスを脱ぎ捨てて臣の上へ跨がった李央は、まだ勃起したままのペニスを後ろ手に掴んで自分のアナルへ押し付けた。 「ハアッ、あ、ああ…やばっ、いっ」 「そんなに焦れてたのか?」 「はあっはあっ、うるさい…」 ヤってきた割にはきつく締めつけるアナルに臣の口角が上がった。 目の前の乱れたワイシャツを更にはだけさせ胸を露わにすると、尖った乳首を吸い上げた。 「ああっ!」 音を立てて吸い上げられ、痛みと快楽を同時に与えられた李央の躰はビクビクと跳ねて臣に抱きついた。 「そのまま捕まってろ」 臣は李央の腰を抱くと立ち上がり、立場を逆転させた。 李央は大きく股を拡げて、浅くソファーに座らさられる。 「思いっきり奥、突いてやる」 臣は李央の脚を抱え込み直し、ソファーの背もたれを掴むと、容赦なく腰を打ち付けはじめた。 「あ゙あ゙あ゙っ!凄いっ!アアッ!」 ナカに出された男の精液が混ざり粘着質な卑猥な音と、肌と肌がぶつかり合う音が聴覚を犯す。 必用に李央のナカの奥を攻めると、李央はひっきりなしに喘ぎ続けた。 「やっ、もっ、奥やばいっ、アッ、アッ、イク、臣っ、イクッッ!」 李央の声が詰まり、首筋に血管が浮き上がると腰がビクつき、律動で揺れているペニスから精液が飛び出した。 胸から首元を汚し、李央が息を詰まらせながら快感の余韻に浸っていると、高度を保ったままの臣のペニスがまたナカをゆっくり擦るように抽送がはじまると、李央の躰は発熱し始めた。 「すぐにイったらダメなんだろ?」 「はは…」 「淫乱なサンタはなんでも願いをかなえてくれれるんだったよな?」 臣は自分が被っていたサンタの帽子を取ると李央の頭の上に乗っけた。 「ヤる気なかった癖に」 「俺は気分屋なんだよ」 「そんなの初めて聞いた」 李央を抱え起こして座り直すと、ゆっくり二人の顔が近づき唇が合わさった。 浅かったキスは次第に舌が絡み合い、李央は臣の首に腕を巻き付けた。 「ンッはっ、すっごい気持ちいい」 「そりゃよかったよ」 キスしたまま互いに腰を緩やかにくねらせ快感を少しずつ増幅させていけば、李央は苦しそうに唇を離した。 愛の言葉はないが甘い空気に酔ったように、開きっぱなしの李央の口からは喘ぎ声が漏れ続けた。 【end】

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