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第1章第62話

逢坂はムッとした顔でソファに座ると 煙草に火をつけ一息吐けばこう言った。 「暁こいつの何処がいいの?」 口を開けば嫌味。 こいつの恋人は物好きだな……。 「え?格好良いし優しいし?あ、颯真 大和虐めたら僕が許さないからね!」 それに比べて暁は天使だ。 もうぎゅーしてちゅうしたい。 「ふーんまあ顔は確かにいいけど? タッパもあるし?俺よりあるのは 気に入らねーけど」 そう言って煙をふーと吐き出す。 「本当に颯真は自分より 格好良いの嫌がるよね」 え?そうなのか?こいつ妬いてんのか? 「そんなんじゃねーし! まあ暁だから許すけど どうあれモデルを甘く見るなよ? この世界はお前が思ってるほど 甘い世界じゃないぜ」 「あ、甘くなんかみてない」 「ふーんでも分かってもいねー まあ揉んでやるから覚悟しとけ」 逢坂は煙草を消すと俺を睨みつけ 「じゃあな」 そう言って出てってしまった。 な、なんだよあいつは 俺は思わず暁を引き寄せると 怒りを抑え込むように 力いっぱい抱きしめた。

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