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第1章第66話

クスクスと胸から顔を出すと 「大和緊張してるでしょ」 あ、当たり前じゃん デートも重ねてないのに こんな狭い密室に暁と2人。 この状況で緊張しない方がどうかしてる。 でも…………暁は平気そう……。 「大和って可愛いよね」 またその台詞……。俺可愛いか? 暁は伊達眼鏡を外すと 顔を一気に近づけてくる。 「あ、暁…………」 俺は体勢を崩し後ろに倒れ込むと 暁は俺の身体の上から顔を近づけてきて チュッと唇を重ね直ぐに離れた。 「っ………………」 俺の顔からはブワッと 火が出るのが分かった。 時々暁は俺を煽る。 めちゃくちゃ大胆で積極的……。 「あ、暁……こ、コーヒー冷めちゃう、 ほらまだ昼間だし映画見る?」 俺の言葉に暁は少しだけ顔を曇らせ 「大和……僕に触りたくないの?」 そう言って泣きそうな顔をした。 「え…………」 「僕は大和に触れて欲しい……、 大和とイチャラブしたい」 ドクンと俺の中の熱が顔を出す。 本当にいいんだろうか? だけど目の前の恋人は 寂しそうに俺を見つめてる。 くそ、そんな顔されたら 理性もなにもない。 俺は暁を力強く抱き寄せると 「本当に知らないよ?」 暁が頷くのを確認すると 俺は暁に口づけをした。

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