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第1章第112話

俺の空回り過ぎる 意気込みに暁は クスクス笑ってるけど なんかいつもの元気ない? 詳しい事を訊いて 暁に近寄ると俺は声をかけた。 「暁?大丈夫?」 俺の問に少し ビックリした顔見せるけど いつもの笑顔で 「大丈夫」 そう答えた。気のせいかな? 少し引っかかるモノがあったけど 俺達は受付まで降りて行く。 「父さん────」 「へ?父さ………」 突然の声に俺は途中まで 声にして慌てて口を塞ぐ。 声の方向を見ると 制服姿の男の子が逢坂に近寄る。 「望────なんでお前」 望?この子が? マジマジ見るとすっげー似てる。 なんなら逢坂を小さくした感じ? てか、15歳でこの顔とスレンダーな体型、 完成度高。まあ身長はまだかな? でもまさにジュニア! 「母さんから預かりもの、 この間誕生日に忘れたから」 逢坂は気まずそうに ゴホンと咳払いをし受け取る。 「わ、悪かったなわざわざ」 「たまたま近くに来たし 司さんと暁さんにも挨拶したくて」 そう言って広瀬さんと暁に にっこり微笑みぺこりと頭を下げた。 で、当然一緒にいる 俺にも視線は来るわけで 「あ、こいつ一応俺の担当、 まあ気にしなくていいわ」 なんじゃそりゃ!本当にムカつく! だが子供は真逆で礼儀正しく 「父を宜しくお願いします」 そう言って仕事の邪魔になるからと 早々に帰って行った。 この親にしてあの出来、 ある意味感動だ。

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