114 / 214
第1章第114話
大和side
あれから暁とは
本当に会えなくなった。
俺はオーディションの前に
いくつか仕事をしろと
スケジュールを入れられ
スタジオで撮影中。
しかし、会えないモヤモヤが
俺の集中力を欠かせ
ストップを掛けられた。
「そんな様じゃとても暁の相手役なんて
無理だな諦めろ」
そう言って逢坂は鼻で笑った。
確かに────、
今日の出来では到底奪取出来ない。
暁には会えないのは
寂しいけど今は仕事に集中。
お互い頑張ると決めたんだ。
クリスマスには会える。
今は自分で頑張る番だ。
俺はスーッと息を吐き
カメラの前に戻る。
「もう一度お願いします」
俺はそう言って目を瞑り
自分の世界を作り出すと
全てをシャットダウン。
暁────、
俺は絶対お前の横は渡さないから。
そう心に近い目を開けた。
同じ頃────────、
ともだちにシェアしよう!