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第1章第114話

大和side あれから暁とは 本当に会えなくなった。 俺はオーディションの前に いくつか仕事をしろと スケジュールを入れられ スタジオで撮影中。 しかし、会えないモヤモヤが 俺の集中力を欠かせ ストップを掛けられた。 「そんな様じゃとても暁の相手役なんて 無理だな諦めろ」 そう言って逢坂は鼻で笑った。 確かに────、 今日の出来では到底奪取出来ない。 暁には会えないのは 寂しいけど今は仕事に集中。 お互い頑張ると決めたんだ。 クリスマスには会える。 今は自分で頑張る番だ。 俺はスーッと息を吐き カメラの前に戻る。 「もう一度お願いします」 俺はそう言って目を瞑り 自分の世界を作り出すと 全てをシャットダウン。 暁────、 俺は絶対お前の横は渡さないから。 そう心に近い目を開けた。 同じ頃────────、

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