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第1章第115話
暁side
カメラマンの指示で
ポージングを続けるけど
僕の背中はゾワゾワしたものが走る。
「AKIちゃんいいね」
ご機嫌なカメラマンだけど
僕はこの人が苦手。
だって僕を見る目がやらしい。
それに────
「AKIちゃん最近色っぽくなった?
エッチでもしてるのかな」
このデリカシーのない下品な言葉。
僕は決め顔しながら引いている。
と言うか気持ち悪い。
舐めまわすように見られて
セクハラとも言える台詞。
ニヤリとした顔、全部ダメ!
大和以外にそんな目で見られても
ゾワゾワするだけ。
司は勿論分かってる。
前よりは仕事は減らしてくれてる
けど、腕だけは一流だから
どうしても仕事が入る。
大和に会えない上に
仕事でストレスなんて勘弁してよ。
「その顔誘われてるみたい、いいねー」
はぁ……チラと司を見ると
心配そうな顔してる。
スタッフも少々呆れ顔。
早くクリスマス来ないかな。
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