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第1章第123話
僕が目を覚ましたのは
深夜2時を過ぎた頃。
部屋は暗くて
唯一間接照明があり
その優しい光が
ベッドサイドで座りながら
眠っている大和の
寝顔を見せてくれた。
「ずっと付いててくれたんだ」
看病してくれていたのだと理解し
何も掛けていない大和に
起こさぬよう毛布を
掛けると僕は喉の乾きに、
キッチンへと足を伸ばした。
暗い中冷蔵庫から
水をごくごくと飲みながら
中を覗くとサラダ……
「……ケーキも」
僕はハッとなりキッチンを見ると
鍋にはビーフシチュー?
「これっ……」
全部、全部大和が
用意してくれたのだと
気づいた僕は
ぺたりと床に座り込む。
「や……まっと………っく……うっ」
どんな気持ちで準備していたのか
考えたら涙が止まらない。
なのに僕は……僕は………。
泣き声だけが響く中
「暁?」
大和の声で僕はビクンと身体を震わす。
「どうした?気持ち悪い?
頭痛いかなっ……?」
駆け寄って僕を抱きしめる。
その温かさが愛おしい。
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