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第2章第13話

大和side 出てくるのは溜息ばかり。 今頃、暁は神崎と撮影。 どんな姿でどんな表情で 暁は神崎と────、 仕事だと説教されたが 気持ちがついていかない。 「おいっ」 「いって!」 逢坂にバコンと雑誌で頭を 殴られ、グダグダして俺は 思わず身体を起こした。 「なにすんだよっ」 「ムスッたした顔で怠けてりゃ 考えてる事はお見通しだ」 痛いとこを突かれ 俺はあからさまに顔に出す。 「そんなんで、明日の自分の 撮影が大丈夫なのか? 他人の心配する余裕があるとはね」 「うっ………」 俺は頭を擦りながら なんとも言えない顔をした。 すると────、 「ほら、雑誌」 俺は頭がハテナになりながら 受け取ると、逢坂は真面目に言った。 「お前のモデルとしての 初雑誌だ。それ見て自分を 研究するなりしてろ」 俺は渡された雑誌を ペラペラ捲ると、 自分でも嘘だろ?的に 自分が写っていた。 なんか不思議な感じ。 これ俺か?信じられない。 だけど────、 なんとも言えないモヤモヤとした 感情は少しだけ和らいだ。 騒いでもなにしても 明日はやってくる。 負けるな俺!!

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