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第2章第32話

大和side  荒い息遣いのまま、 ピクリともしない暁の上に 覆いかぶさり呼吸を整えていく。 「はぁ……暁……?」 やべ……やりすぎたか。 頬を軽く叩いても 身体を揺すってもビクともしない。 ど、どうしよう……。 まだ暁の中に入った 俺のペニスをゆっくりと引き抜くと ドロッと白濁が溢れシーツを汚す。 白のワンピースも 白濁まみれになってしまった……。 とりあえず乱れに乱れた衣装を脱がすと、 暁の身体がようやくピクリと動く。 「ん……」 「暁?大丈夫か?」 俺の問いかけに暁は ゆっくり目を開けるとこちらを向いた。 「……まと」 暁の声は小さく、 はっきりとは聞こえない。 目はトロンとして僅かに頬を染めた姿は めちゃくちゃ可愛くて、 俺は思わず抱きしめた。 「ごめんね……無理させた」 俺の言葉に暁はフルフルと首を横に振り 俺の背中にそっと手を回す。 「本当は沢山話したいことがある」 「うん、僕も……」 撮影の事、引っ越しの事……他にも沢山。 けれど暁は今にも寝てしまいそうで俺は チュッと額にキスを一つ落とすと、 汚れた身体を拭き取り中も綺麗に掻き出す。 「んっ……はぁ……んん」 いつもより敏感な暁は必死に堪え、 その姿も俺を煽るには充分。 でも流石にこれ以上はやめておこう。 「ぁっ……はぁ……」 俺の指がズルっと抜けた瞬間、 暁はようやく息を吐き穏やかな表情を見せ いつもの笑顔をくれた。 「明日……お休みだからゆっくりしよ?」 暁はそう言いながら目をしばしばさせ、 時より目を擦る。疲れているんだ。 当たり前か……。 「うん、俺も明日は 休みだから今日はもう寝よ」 本当は失神するほど気持ちよかったの? なんて訊きたかったけど、 今日はぐっと我慢。 暁を優しく抱きしめ、 布団を掛けると そのまま腕の中に顔を埋めた暁は 自然に任せ目を閉じた。 「おやすみ……」 俺も少し疲れた。 明日を楽しみに 愛しい温もりを感じたまま 俺も眠りにつく。

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