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第1章第12話
AKIside
「彼、大丈夫かな?」
トイレに行ったきり帰って来ない。
「混乱してるのかもな」
司の一言で僕は自分の姿を確認する。
「やっぱりこの姿まずかった?」
ウイッグを付けてない髪は短髪。
スカートも履いてないし
まるっきり男だ。ソファに
腰を下ろしながら司に確認する。
「いや女の姿のがまずいだろ、
それより……」
「何?」
「どう?会った気分は……」
僕は考え
「やっぱり格好良い」
少し機嫌良さそうに微笑むと
「惚れたのか?」
「さぁ、まだ分からない。」
「彼は本気だぞお前の事」
本気……。僕だっで遊んでるつもりはない。
会いたかったのは事実だし
男の人にこんなのおかしいって
僕なりに少し悩んだんだから……。
それにしても遅いな。
「見てこようか?」
立ち上がろうとした僕を司が止める。
「もう少し待て、
頭整理したいんだろ」
「うん、分かった」
まあ当然だよね。
彼は僕を女の子だと思い込んでた訳で。
あの時……
ぶつかった時、確かに
一瞬驚いてはいたけど
気づいた様子は無かった。
と言うかあの時は
僕に興味がある事も
当然知らなかった…。
会いたいと言ったのは僕から……。
だからこんなに早く
会えるとも思って無かった。
ねぇ僕は恋してるのかな?
貴方はAKIに恋してますか?
それとも────暁?
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