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第20話※
※モブ律です。
夢の中ですが、無理やりなのでご注意下さい
「そうそう。なかなか上手だな」
「ん……ッぅ、ん」
なんでこんな事しているんだろう。
口の中に入れられた男の人のモノはどんどん大きくなった。
「歯は立てるなよ。立てたらメシ抜きな」
まるで今までが夢だったみたいに。
昴さんとみやびお兄さんといた時間が嘘だったみたいに。
(なん、で………っ?)
「っああ、いいな。その調子だ」
ぐっ、と片手で髪を掴まれて頭が動かせなくなる。
「もっと深くまで咥えてみろ」
ぐぐ、と押し込まれる感覚に苦しくなって思わず、舌を男の人を押し出すように動かしてしまう。
けれどその動きにあまり意味はなく。
「ふ、美味いか?」
よく味わえよ。
「~~ッ!」
ぐっぐっと緩急をつけ、口の中を行き来するソレ。
(きもち、わるい……っ)
吐き出したい。
苦しい。
気持ち悪い。
色々な感情が混ざりあって、目から涙が溢れてくる。
(う、え……っすば、るさ……っ)
温かい声を、優しい声を。
"律"
ぼくを呼ぶ、その声を思い出す。
(昴さん……っ昴さ、ん……!)
不思議と、昴さんだと思えば辛くなくなった。
"……律"
「っく、どうしたんだ急に?」
気持ち良くなってきたのかあ?
男の人の粘っこい声が、上からする。
ぼくを呼んでくれていた、昴さんの声が掻き消される。
「そのままイイコでいろよ?そしたらたっぷり可愛がってやるからなあ」
ぐちゅ、ぐちゅとぼくの唾液と男の人のモノから溢れた体液が混ざって口から溢れる。
それはぽたぽた垂れて、お布団に染みを作っていった。
「ふ、っく、一回出すか」
言うのとほぼ同じタイミングで、頭が両手で押さえつけられて、がくがく揺さぶられる。
「ッん!?ぅぐ………ッ」
(や、いやだ………ッ)
「ッく……!」
口の中にどろりとした、粘りのある体液が注ぎ込まれた。
「飲み込めよ」
出て行く様子のない男の人のモノに塞がれ、行き場のないソレを仕方なく、ごくりと喉の奥に送る。
「イイコだ」
ずるりと引き抜かれて、一気に空気が身体に入ってきて、げほげほ咳が出て。
くたりとお布団に顔をつける。
「いやあ墨染 さん、なかなかの逸材ですよ」
上から嬉しそうな男の人の声がする。
「本当ですか」
「ええ。しっかり仕込めばかなりイイ値段がつきそうです」
「そりゃあ良かった……よろしくお願いしますね」
おとーさんの声も男の人の声も、だんだんよく聞こえなくなっていく。
「コッチはせっかくだ。残しておきましょうか」
「ぁう……ッ」
ツツ……とお尻をなぞられて変な声が出ちゃった。
「初物はなかなか高く売れますからね」
「ほう、そうなんですか」
「ええ」
声しか聞こえないけれど、男の人がニヤニヤ笑っているのを感じる。
「良かったなあ"颯 "」
(違う……ぼくは、ぼくの、名前は…………)
「ちゃあんと躾てもらうんだぞ?言うことを聞かないと、わかってるな?」
おとーさんの冷たい声。
もし、昴さんとみやびお兄さんといた世界がゆめだったら?
こっちがほんとの世界だったら、どうなるんだろう。
「ほら返事をしなさい」
ぱしぱしとほっぺを叩かれる。
痛い気もするし、痛くない気もする。
わからない。
けど、今のぼくに出来るのはひとつだけだから。
頑張って身体を捩っておとーさんを見る。
そして。
「…………わん」
一言、唯一おとーさんが口に出すのを許してくれていた言葉を発した。
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