16 / 1010

雨に濡れて 1

あの朝の一件から、私に少し気を許してくれた洋がとにかく可愛くて仕方がない。 あの日の晩から家の中では、私のことを「丈」と呼んでくれるようになった。 だから私も「洋」と呼ぶ。 ただ、兄のように慕ってくれるようになったことが嬉しくもあり、少しだけつまらなくもあった。 いずれにせよ見知らぬ男との同居生活は、当初の想像よりもずっと楽しいものとなりつつあった。 **** 「洋、明日は私も久しぶりに出社するが、一緒に行くか?」 「えっ!いいよ。俺は子供じゃあるまいし、一人で行けるよ」 ぎょっとした表情の後、頬を少し赤く染め…断ってくる。 「そうか、やはり車が苦手なら、一緒に電車で行くか?」 ますます顔を赤らめてくるのが可愛い。 **** 「だからいいって!」 くそっ丈の奴、一体何なんだ! 俺のこと子供扱いして… 大体この前気を失った俺を女みたいに横抱きにして医務室に運んだりするから、同じ部署の女の子に散々からかわれてクラクラした。 俺は女みたいに扱われるのは大っ嫌いだ。 でも丈のことは、なぜか嫌いになるどころか、そんな風に抱いてくれたことを想像するだけで 躰の奥が熱くなってくる。 俺…どうかしちゃったのか? 今まで散々男に色目を使われて触れられて、嫌な思いしてきたのに、なんで丈なら平気なんだ? むしろもっと触れて欲しいとさえ思うなんて、本当におかしい。
いいね
笑った
萌えた
切ない
エロい
尊い

ともだちとシェアしよう!

この小説を読んだ人におすすめの作品

イケメン一途部下×クールなツンデレ上司.
4話 / 2,190文字 / 0
2017/1/24 更新
お人好しな先輩×自由奔放な後輩。放課後の誰にも言えない秘密の関係。
78
16
57
53
12
36
38話 / 78,174文字
2017/8/4 更新
裸に剥かれた僕を助けてくれたのは、ひとつ年上のひまわりみたいな少年だった。僕の初めての恋のお話です。
30
4
56
60
15
59
128話 / 158,812文字 / 128
2018/2/24 更新
良い子弱い子、かわいい子
9
1
1
6話 / 15,949文字 / 75
2018/7/6 更新
新入社員×直属上司の社内えっち。
9話 / 5,028文字 / 24
8/29 更新
ただがむしゃらに、子どものように無邪気に。
31
1
7
1
2
22話 / 29,078文字 / 72
8/29 更新