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雨に濡れて 9
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。薄々お感じかと思いますが、『重なる月』は結構ハードな話で、無理矢理な描写もあります。苦手な方は回避してくださいね。ただ……すべての出来事に意味があり、ハッピーエンドに向けての過程の一つだと思っているので、躊躇することなく、とことん書いています(^_^;)
私はいつも切なさも幸せもとことん書きたくなります。エロも♡多めに〜読んで下さる方の感情を揺さぶるような物語を紡いでいきたいと思っています。
ではでは本文をどうぞ。
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抵抗したかった!
だが口を塞がれ手の自由も奪われた状態では、俺は恐怖に震えることしか出来なかった。ただただ……怖かった。上級生はいきなり、ボタンを外したシャツを大きく左右に開き、俺のまだ何も知らない胸の突起を舐めまわし出した。更に舌で先端を転がし弄んできた。途端に全身に嫌悪感が広がり鳥肌が立ち、悔しさと恐怖の涙が滲み出てくる。
嫌だっ!
触るな!
心の中でいくら叫んでも、喉が震え声にならない。
興奮してきた上級生はロッカールームの硬い床にそのまま俺を押し倒し、馬乗りになってくる。一人に手の自由を奪われ頭上で押さえつけられ、もう一人はばたつく足を押さえ、最後の一人は俺の身体にまたがり口を分厚い唇で塞いだ。声を出せないように!ナメクジが這うような生暖かい感触に背筋が凍る。
うっうっ……気持ち悪い。
唇が離れるたびに顔を背けどうにか逃れようとするが、すぐに顎を掴まれ、また奪われる。逃げたくても頑強な男3人に押さえつけられた俺はただ震えるだけで、抵抗らしいものなんて何も出来なかった。
さらに男の手が股間に伸びてきて、俺のものを下着の上から乱暴に弄り、揉み出しだした。激痛が走る!
「痛っ!」
「おい!これ使えないか?」
足を押さえていた男が手にベビーオイルのようなものを持っている。
「おっ!お前いいもん持ってるな!貸せ!」
俺は最後の肌着を一気に降ろされ、強引に足を開かされる。あっという間に誰にも見せたことがない有りえない姿にさせられ、驚きと恐怖から頭が真っ白になってしまった。
「や……やめっ!あっ……うっ」
あまりの恐怖に喉からうまく声が出ない。更にありえない場所にローションをかけられ、そこに上級生の太い指をいきなりグイッと挿し入れられた。
「つっ!い……痛い……やめろ!」
身体の中に異物が入っているおぞましい感覚と痛みに、俺はビクンとのけぞり激しく足をばたつかせ抵抗した!体中から一気に冷や汗が噴き出す。駄目だ!やられる!
「こいつっ!せっかく馴らしてやろうと気を使ってやったのに生意気な!」
指を抜き、舌打ちしてる。
「一気にいくぜ!」
「や……やめろ!やだぁ──」
今度は指でなく、男の生暖かいものの感触がぴたりと伝わってくる。そしてまさに今、俺の中に無理矢理入ろうとしているものを凝視できず、目をぎゅっと瞑った。
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