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つづき

 二人分なので魚肉ソーセージ3本入りのパックを全部使うことにしました。斜めに適当な厚さに切ったらフライパンです。SABUROに来てから手間を惜しまずという精神を目の当たりにする毎日なので、ニンニクの備蓄を手始めにやってみました。フードプロセッサはないので、ローテクニックの包丁さばきでみじん切りをなんとかこなしてオリーブオイルに漬けています。これさえあれば炒め物もパスタも一気に素敵君に早変わりですから、ソーセージにも勿論使います。 「ニンニクっていい香りですよね。トアさんマメですね。ちゃんとニンニク仕込みしてる!」  仕込みだなんて照れるじゃないですか。 「断然美味しくなるのですよ。腕がない人間ほど細かいことしたほうがいいのかもしれませんね」 「ミネさんなら腕に関係なく、細かいことを怠るな!って言いそうです」 「ですね~」  ソーセージにちょっと焦げ目が付いたところで盛り付ける皿に移します。 「トアさん、ソーセージのガーリック炒めってことですか?」 「いえいえ、ケチャップです。ケチャップを炒めるというか焼くと美味しさが違うと料理番組で知り、試したら本当だったのです。空っぽになったフライパンにケチャップ入れます」  ジュウウワアアア 「いい音ですよね。これを木べらで炒めると色が変わってくるんです。赤いケッチャプ色が少しオレンジというか茶色というか」  ハルさんは僕の横にくっついてフライパンの中身をじっくり検分中です。結構料理に興味があるのか、厨房でも味見に必ず参加して首を傾げたり、眉間に皺をよせたりしながら真剣に考える顔はなかなか格好いい。 「あ、ほんとだ!変わりましたね」 「あとはソーセージを戻して絡めればできあがり~」 「いい匂いですね、これ絶対美味しいですよ!」 「温かいうちに食べましょう!」

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