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決定!

「家賃も東京にしてはそんなに高くない。家具も備え付けだから新しく買う必要もない。大学からもそこそこ近い。なにこれ、俺のための物件じゃね???でもシェアハウスってなんで安いんだ?シェアしてるハウスだから??」 金に目が眩むとはまさにこのことである。マイナス要素になりそうなことを全く考えない思考回路になり、シェアハウスこそ絶対的正義!とでも言わんばかりの勢いだ。 「シェアハウスとか人生で1回くらい経験した方がいいよね、経験こそ財産なりぃ!!!」 自分でも思うが馬鹿である。しかし、ハウスをシェアすることが自分の中でデメリットどころかメリットになるということは紛れもない事実であるため、割と本気でデメリットは少ないのだ。 「善は急げだ。さっそく電話してみよう。シェアするハウスだから同時期に入る人とかいるのかなー、いるといいな〜」 ツーコールくらいですぐに電話がかかり、大家さんとの間を仲介してくれる人があれよあれよという間に話を進めてくれて、俺はそこに住むことが決定したのだった。

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