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第35話

担任side 俺の名前は那谷 穂澄(なた ほずみ)。 今保健室に居る二人の担任を持っている。 一服すると言って出てきたものの、遠くに行くわけにも行かずに保健室の前で待機。 先ほど目を開けた藤中はどこか虚ろだった。 何を考えているのか、どんな気持ちなのか… 読み取れない。 でもあの時、俺の手を握ってたアイツは凄く弱っていた。 藤中は辛いのに、俺は不覚にも可愛いと思ってしまった。 そんなことを考えていると保健室から相川が出てきた。 鈴華『先生そこに居たんですか?』 穂澄『あぁ、気をつけて帰れよ。』 俺がそう言うと、真剣な顔をして相川は言った。 鈴華『慎の事宜しくお願いします。』 穂澄『任せろ。』 相川は教室に向かって歩く。 俺は保健室のドアを開けた。 ガチャっ びゅーーっ 穂澄『っ…』 ドアを開けると窓が開いており、風が勢いよく吹き抜ける。 窓の前には藤中が立っていて… 風に靡く髪の毛、背後に映る景色。 あまりに美しすぎて息を飲んだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 那谷 穂澄(なた ほづみ) 37歳。 鈴華や慎の担任を持っている。 英語教師。 身長 180cm。 程よく筋肉がついており、生徒からモテるがヤリチンな噂がある。

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