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第77話

慎は二人を送り出した後予定通り保健室へ向かった。 コンコンっ ノックをしてから保健室へ入ると燐夜がニコッと微笑んだ。 燐夜『いらっしゃい慎くん。』 慎『おじゃましまーす。』 近くのソファにぽすんと腰を下ろすと仕事を放り、横に座ってくれた。 燐夜『付き合いたてで何かあった?なんか疲れた顔してるね。』 慎『ううん、違くて…鈴華が何かに追われるようにずっと勉強し続けて、食事も睡眠も取ってないみたいで。』 燐夜『最近は落ち着いていたのにね…この前転校してきた瀬古君と何かあったのかな。 』 瀬古はこの前1階保健室に鈴華と来た程度なのに燐夜は鋭いため、分かるらしい。 慎『鈴華が瀬古ばかり気にしすぎて色々手につかないから無視し始めてたんだけど、それに我慢できなくなった瀬古が鈴華を連れ出したから…少しは改善されるはず!』 燐夜『そっか!良かった良かった。 でも、鈴華ちゃんは慎くんと同じで溜め込みがちだから心配だよね。』 慎『いやいや俺は溜め込んだりしないし。』 そんな慎に向かって疑いの目線を送る、 燐夜『どの口が言う。』 あははと笑って誤魔化す慎に軽く溜息をつき、頭を撫でてくれた。

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