98 / 130
第97話
ん…
寝返りをうった時に目が覚める。
いつの間に寝てたんだろ…
そう心の中で呟いてから改めて部屋の中を視線だけで見回す。
鈴華『ぁ…これ。』
机の上にぽつんと置いてる1つの時計が目に入った。
さすがに高そうなので触らずに見てみると針は動いていなくて、ガラスにヒビが入っている。
壊れていて使えないのにこんな真ん中に置いておくか…?
ただ高級だからとか人からの贈り物で、とかそれで捨てないだけなのかもしれないのに何処か違う気がした。
大切なもの……俺は知らないこと。
というか春臣とは会ったばかりなのだから知らなくて当然だろ?
何をそんなに気にしてるんだ俺。
どうしてか気分が落ち込んでベッドに戻った。
ともだちにシェアしよう!