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第8話
慎『うげっ!何…すず、見惚れてるの?!』
鈴華『は、はぁ?!そんなわけないじゃん!
…あ。』
全力で椅子から立ち上がってしまった。
そんな俺に頭を抱える慎。
慎『あちゃ~。』
担任『どうした相川ー。』
鈴華『何でもないです。』
恥ずかしさに俯いて座る。
すると、とんでもない言葉が聞こえてきた。
担任『あー、丁度いいや…相川。』
鈴華『…はい?』
迫り来る嫌な予感。
担任『こいつの面倒見てやって。』
?!!!
驚いて改めて転校生の顔を見ると目が合った。
春臣『…お前、あの時の。』
鈴華『…?』
春臣『細っこいちびか?』
鈴華『いや、細っこいちびって何!』
春臣『もたれ掛かった時、頼りなかったから。』
抑揚のない声で言われる。
ただ綺麗な瞳がずっとこちらを見ていて、思わず目を逸らしてしまった。
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